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花の賞味期限〜番外編 其の3〜

合コンのある金曜日まではまだ日がある。何の変化も見せないマサに彩未は言った。

「マサさん、口紅位は買っても良いのではありませんか?キスしたくなる唇💋ってのも男性を引き寄せる秘訣だと思いますけど。」

「給料日前にて、呑み代を捻出するのに精一杯なんだけど。」

「せめてリップ位は買って、唇位は潤ませて下さい。」
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堪(こたえ)えた。マサは後輩の彩未から見るとそんなにカサついた女性に見えていたことに。

マサは今日の帰りに百貨店に買い物に行こうと思った。


金曜日。
合コンが始まると、ある男性、壇上(だんじょう)がその場を仕切るかの様に話し始めた。

「女性は若いにかぎるなぁ。一才違うと肌の弾力が違うもんなぁ。」

壇上はマサを見て、話を続けた。

「だって女性とて感じるだろう?」

感じが悪い、マサはその様思った。そして、壇上の狙いは彩未ということも。

「でも、証券会社に勤める者として言わせてもらえば株買おうぜ。冷え切り過ぎて証券会社、泣き入る。
僕の意見だけど、総合的な儲けを考えたら損切りもあるとは思うけど、日本🇯🇵は株主優待もあるから、上場廃止等でなければ保持もあると思うなぁ。」

真面目なことも言うんだ、マサは思った。

合コンが終わり、彩未が壇上とタクシーで帰ると言う。

「大丈夫なの?送り狼が決定した様なものじゃない。」

マサは彩未に言った。

「帰り道が同じだから同乗するだけであって、私はそんなに軽い女性ではありません。
マサさんこそ、逆に尻軽になった方が良いと思いますけど。
重たいお尻をしていると、男性は寄ってこないと思います。
壇上さんと仲良くなって、次の男性も紹介してもらう。ついでに株も教えてもらって。
ではでは。」

マサは呆気に取られて、一人電車で帰った。

-終わり-

by rinstudio_i98 | 2018-01-10 14:39 | 短編小説