2018年 01月 10日
花の賞味期限〜番外編 其の3〜
「マサさん、口紅位は買っても良いのではありませんか?キスしたくなる唇💋ってのも男性を引き寄せる秘訣だと思いますけど。」
「給料日前にて、呑み代を捻出するのに精一杯なんだけど。」
「せめてリップ位は買って、唇位は潤ませて下さい。」
マサは今日の帰りに百貨店に買い物に行こうと思った。
金曜日。
合コンが始まると、ある男性、壇上(だんじょう)がその場を仕切るかの様に話し始めた。
「女性は若いにかぎるなぁ。一才違うと肌の弾力が違うもんなぁ。」
壇上はマサを見て、話を続けた。
「だって女性とて感じるだろう?」
感じが悪い、マサはその様思った。そして、壇上の狙いは彩未ということも。
「でも、証券会社に勤める者として言わせてもらえば株買おうぜ。冷え切り過ぎて証券会社、泣き入る。
僕の意見だけど、総合的な儲けを考えたら損切りもあるとは思うけど、日本🇯🇵は株主優待もあるから、上場廃止等でなければ保持もあると思うなぁ。」
真面目なことも言うんだ、マサは思った。
合コンが終わり、彩未が壇上とタクシーで帰ると言う。
「大丈夫なの?送り狼が決定した様なものじゃない。」
マサは彩未に言った。
「帰り道が同じだから同乗するだけであって、私はそんなに軽い女性ではありません。
マサさんこそ、逆に尻軽になった方が良いと思いますけど。
重たいお尻をしていると、男性は寄ってこないと思います。
壇上さんと仲良くなって、次の男性も紹介してもらう。ついでに株も教えてもらって。
ではでは。」
マサは呆気に取られて、一人電車で帰った。
-終わり-
by rinstudio_i98
| 2018-01-10 14:39
| 短編小説